2006年 10月 12日
シロクマ、餌捕れずピンチ!
カナダのホッキョクグマ(シロクマ)が餌を捕るために欠かせない海氷の量が地球
温暖化によって減り、クマの生息状況を悪化させているとの調査結果を、米航空
宇宙局(NASA)とカナダ政府の野生生物局の研究チームが二日までにまとめた。
この地域のホッキョクグマは平均体重が減少傾向にあることも判明。研究チーム
は「このまま温暖化が続けば、種の存続が脅かされることになる」と警告した。
海氷は79年以来減少傾向にあり、熊の主要な生息地の一つであるハドソン湾西部
では夏場に氷が解けてなくなる時期が、10年間に7-8日のペースで長くなって
いることが分かった。
この地域で行った調査では、80年ごろには平均で290キロを超えていたメスの
成獣の体重が04年には230キロにまで少なくなっていることが判明。
海氷はホッキョクグマが餌となるアザラシを捕らえるのに欠かせない。餌を食べる
時期にクマは長時間を氷の上で過ごし、氷の少なくなる夏場にはクマは陸地の
上ではほとんど餌を食べないで過ごす。