中国の電力事情


 中国の総電力量は、2000年以降はほとんどの年で前年比10%以上も増えている。しかし、送電線の新設は電力需要に追いつけず、伸び率は常に一けた台で、少ない年では2%程度にとどまっている。その結果、200年ごろからは、電力の需要地である沿岸部で、長時間にわたり停電が起きるといった事態も招いている。
 中国の電力供給予備率は50%以上もあり(日本は13%)余裕は十分ある。にもかかわらず停電が頻発する理由として

  1. 国土の広い中国では、特定の需要地に対し、その需要地用の発電施設を建設するといった方法を、古くから採ってきた。電力を面ではなく、点で供給するやり方だ。しかし、この方法では停電が起きた場合、別な発電所から送電するすることは不可能になる。
  2. 中国には約7000ヶ所の発電所があるが、このうち、100万㌔・㍗以上の大規模施設は129ヶ所に過ぎず、発電所一ヶ所の平均出力も、日本の13万㌔・㍗に対し、5.5万㌔・㍗しかない。
  3. 広大な国土のために、西部の発電地域から沿岸部の需要地まで運ぶ間に、平均7.2%(日本は5.2%)の送電ロスが起きている。

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 中国政府は現在進めている第11次5カ年計画で、電力網整備を重要課題に取り上げている。特に、西部から沿岸部に電力を送る「西電東送」計画に力を入れており、国家電網公司は毎年1700億元(約2.5兆円)の設備投資を行う」との報道もある。しかし、国家電網公司は売上高こそ2005年は13億ドル(約8兆円)あったものの、送電事業は利益が低いため、売上高経営利益率は1%程度しかない。国家電網公司の財務力からみて、それほどの投資が行えるか疑問との声もある。


2006・10・31「読売新聞」より

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by mikannohanasakuok | 2006-11-01 10:02 | エネルギー | Comments(0)