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水陸両用ならぬ鉄道・バス両用車!


 国土交通省は線路と道路の両方を走行できる鉄道・バス両用車の普及を後押しする。乗客が多い区間は車両を連結して線路を走り、少ない地域では連結を解いてバスとして運行するもので、事業免許や運転資格制度を整備するための新法案を来年の通常国会に提出する。

 新型車両は「デュアル・モード・ビークル(DMV、ふたつの方法による車両という意味)」と呼ばれ、世界で始めてJR北海道が開発を進めている。道路上はバスとしてゴムタイヤで走行し、線路に乗り入れると車体に収納していた鉄製の車輪を出し、列車として走る。来年四月、JR釧網線の浜小清水駅(小清水町)と藻琴駅(網走市)をつなぐ区間で試験的な営業運行を始める予定だ。

 JR北海道によると、車両は28人乗りの小型で、車両費用は一台2,000万円と従来の車両の八分の一足らず。燃費はディーゼル車両に比べて四分の一、保守費も八分の一とコストは大幅に安くなる。線路などもそのまま使え、赤字ローカル線の再生の切り札として期待が高まっている。
 ただ、新型車両を営業運転するには制度上の課題も多い。JR北海道は現行法の下で試験営業に乗り出すが、鉄道事業法や道路運送法など異なる法令に基づく許可を得る必要があるほか、運転手もバス(大型二種)の運転免許と鉄道の運転士の免許の両方が必要だ。
2006・12・22「日本経済新聞」より


by mikannohanasakuok | 2006-12-22 23:52 | 技術