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<  「蹴りたい背中」  >  綿矢りさ 著   

<  「蹴りたい背中」  >  綿矢りさ 著   _c0023584_1727086.jpg

 この本が第130回芥川賞受賞作として出版されたとき図書館で検索した事があるが、確か300人か400人待ちだったので借りるのを諦めたまま読むのを忘れていた。たまたまGWに図書館に行ったときにサービスコーナーにこの本があったので早速読んでみた。

  主な登場人物は高校生のハツ、絹代、にな川の3人。絹代はハツの唯一の友達。ハツ、にな川はクラスでは自分からは友達の輪に入れず浮いた状態。クラスで何かをするにも積極的にグループに入れずに、人数不足のグループが渋々受け入れる。なかなか自分の感情をうまく表現できず、又、クラスメートから無視されていてるハツとにな川、時には相手の本心をズバリ言い当てる鋭いところも持ち合わせる。退屈でやるせない高校生活を送る過程の心理状態が克明に描かれている。
こういう心理状態から登校拒否をする生徒が出てくるのかと考えさせられる作品である。
横浜市の図書館で検索したら46人待ちだった。まだまだこの本を読みたい人がいるようだ。
by mikannohanasakuok | 2007-05-06 21:17 | 読書