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広島原爆忌(62回目)

平和宣言冒頭から
 「運命の夏、8時15分。朝凪(あさなぎ)を破るB-29の爆音。青空に開く「落下傘」。そして閃光(せんこう)、轟音(ごうおん)―静寂―阿鼻叫喚(あびきょうかん)。
落下傘を見た少女たちの眼(まなこ)焼かれ顔は爛(ただ)れ、助けをもともる人々の皮膚は爪(つめ)から垂れ下がり、髪は天を衝(つ)き、衣服は原形を止(とど)めぬほどでした。
爆風により潰(つぶ)れた家の下敷き(したじき)になり焼け死んだ人、目の玉や内臓まで飛び出し息絶えた人―辛うじて生き永らえた人々も、死者を羨(うらや)むほどの「地獄」でした。

 14万人もの方々が年内に亡くなり、死を免れた人々もその後、白血病、甲状腺癌(がん)等、様々な疾病に襲われ、今なお苦しんでいます。それだけではありません。ケロイドを疎まれ、仕事や結婚で差別され、深い心の傷はなおのこと理解されず、悩み苦しみ、生きる意味を問う日々が続きました。しかし、その中から生まれたメッセージは、現在も人類の行く手を照らす一筋の光です。
「こんな思いは他の誰にもさせてはならぬ」と、忘れてしまいたい体験を語り続け、3度目の核兵器使用を防いだ被爆者の功績を未来永劫(みらいえいごう)忘れてはなりません。・・・・・・・・・・・・」

2007.8.6「読売新聞」より

by mikannohanasakuok | 2007-08-06 23:42 | 政治、経済、社会